緊縛を体験する前の予備知識
初めまして、緊縛を生業としている、縛師のたかせ秦之助と申します。
このページでは、緊縛に興味があり、緊縛してみたい、緊縛されてみたいという初心者や未経験の方に向けて、緊縛の楽しみ方、危険性、体験する方法について、予め知っておいて欲しいことをまとめています。
緊縛はとても楽しいものではありますが、危険と隣り合わせのものでもあります。
ぜひ正しい理解を持って、緊縛の世界に飛び込んでみてください。
緊縛の楽しみ方
緊縛に対して、暴力的なイメージを持たれている方も少なくないと思いますが、少なくとも現代においては、むしろ人と人とが信頼を持って向き合う、深いコミュニケーションとして実践されています。
そして、そのコミュニケーションの内容は、その人の嗜好により様々ありますが、代表的なものとして下記のようなものがあります。
- 社交ダンスのようなものとして
- アートやパフォーマンスの表現として
- 性行為の代わり、もしくは延長として
また、上記そのものだけではなく、それらを取り巻く世界観や空気感が好きで、自ら実践はしないものの、そういった場に通われる方も多くいらっしゃいます。
緊縛の危険性
緊縛は、危険を伴う行為です。
特に緊縛では、縛る側の人(縛り手)の行為によって、縛られる側の人(受け手)の身体に怪我や身体異常を招いてしまうケースが多く起こります。
これらの異常は、例えば手の痺れが短くても数週間、長い場合だと数ヶ月、数年と、後遺症を残してしまう場合もありますので、くれぐれも軽視されないようご留意ください。
縛り手の心得として、受け手の身体や精神の状態に対して、最大限の配慮と観察を行うことは当然ではあるものの、最終的には、どうしても受け手自身が、自らの身体の状態や、許容できる行為について判断を行う必要があります。
縛り手をされたい方へ
緊縛を行う際には、行為の限界について必ず受け手の方に確認をしてください。
但し、受け手は必ずしも自身の要求を正確に言語化できているとは限らず、認識の齟齬や取り決め外のことで事後にクレームや不満が生じる可能性があります。
このような場合でも、すべて縛り手の責任と心得、慎重にコミュニケーションを取るようにしてください。
もし緊縛を行っている最中に、受け手から異常を感じたり、受け手が異常を伝えてきたら、速やかに全ての縄を解除してください。
上記のような事態を極力避けるために、縛り手として緊縛を行いたい方は、緊縛教室に通い、予め知識と技術を習得されることをお勧めいたします。
受け手をされたい方へ
緊縛を行っている最中では、身体に痛みや痺れなどを感じる場合や、何かはわからないけど何となく不安を感じるといった場合でも、速やかに縛り手に伝え、全ての縄を解除するよう求めてください。
もしそれらのことについて不安がある場合は、縛り手と二人きりの空間ではなく、後述する緊縛を扱う場所などで行うようにし、いざと言うときはそこにいるスタッフに助けを求めるなどしてください。
縛り手の中には、これらの危険性を十分に理解していない人もいるため、よく知らない人と二人きりで会い、緊縛を行うのは極力避けることをお勧めいたします。
緊縛を体験する方法
緊縛を体験できる場所として、大きく2種類の場所があります。
SMバー
SMバーというのは、お店によって緊縛がメインだったり、緊縛に限らずSM全般を対象にしていたりしますが、おおよそSMという共通の趣味を持った人たちが集まる飲み屋さんです。
基本的には、どのお店でも初心者さんを優しく迎え入れてくれますし、プレイの強要は厳禁ですし、スタッフさんが丁寧に案内をしてくれるので、最初の1歩としてはとてもおすすめです。
緊縛サロン・縄会
定期/不定期に開催される、緊縛を専門とした交流会的なイベントがあります。
SMバーと違うところは、緊縛を専門にしているため、望めば高い確率で緊縛の体験ができるというところかと思います。
だだし、緊縛サロンはプロとして活動している人が主催しているものと、アマチュア(趣味でやっている人)が主催しているものとがあり、中には初心者に優しくないような場所もあります。
最初はなるべくプロの緊縛師・縛師として活動している人が運営するものに行くのお勧めいたします。
緊縛を習得する方法
緊縛教室には、SMバーなどのお店が運営しているものや、縄会(流派のようなもの)が運営しているものなどがあり、その場の雰囲気や、プレイスタイルなど様々あります。
お店であれば普段の営業時間に、縄会であればサロンイベントを開催している場合がありますので、まずはそういったところに赴き、雰囲気を感じたり、講習の内容について、主催の方に聞いてみてください
それらの中で、自分の感性や考え方に合いそうなところを見つけて、通われるのがいいかと思います。
また、教室によって開催してる頻度や曜日などもありますので、ご自身の通いやすい日に講習が開催されているところを選ぶのでもいいと思います。
最後に
危険性について強調をさせていただきましたが、正しい理解を持って行う限りにおいては、緊縛はとても楽しいものです。
そして、緊縛を楽しめる場も増えてきていて、そこには同じ興味を持つ仲間たちがいます。
これらの場を運営している人の多くは、それぞれTwitterをやっていることが多いので、まずはTwitterを見て様子を伺いつつ、不安なことがあればDMを送ってスタッフさんとやりとりしてから、実際に行ってみるというのもいいかもしれません。
ぜひ勇気を出して、緊縛の世界に足を踏み入れてみてください。
お会いできる日を、楽しみにしています。